はまさき歯科クリニック

 

私の宝物

ヘルメット   石炭

私はかつて北海道の夕張市にあった三菱石炭鉱業南大夕張(みなみおおゆうばり)鉱業所で3年ほど機械係員として働いたことがあります。
当時の夕張市は人口が4万人ほどで、炭鉱も2つありました。夕張市の最盛期に比べればかなり寂しい時期でしたが、まだまだ元気がありました。皆さんもご存知のように、現在は人口が1万人ほどまで減り、かなり厳しい状況のようです。
それはさておき、私の宝物はそのときのヘルメットと石炭です。炭鉱の坑道は盤圧のため押しつぶされ、高さは頭すれすれくらいのところが多く、足元は炭車の軌道の枕木やロープなどが走り、大変危険な状態のところです。もちろん明かりはなく、頼りはヘルメットの安全灯だけです。天井を見ながら歩くと当然つまずきますし、足元ばかりを見て歩くと頭を打ちます。そこで、私は頭を少し傾けて歩いていました。そうすると何故か天井も足元も良く見え、頭を打つことが減りました。私の頭を守ってくれた宝物です。
もう一つは、三菱南大夕張鉱、南一卸七片(みなみいちおろしななかた)下層の石炭です。石炭は大きく分けて2種類あり、火力発電所などで使う一般炭と、製鉄所などで使う原料炭とがあります。違いは火力です。当然製鉄所で使う原料炭の方が、鉄を溶かすのに使うため高い火力です。
南大夕張の石炭はカロリーの高い良質の原料炭でした。質が良いがために炭層にはメタンガスが多く、ガス突出やガス爆発などが起こりやすい危険な現場でした。南一卸七片下層というのは現場の名前で炭鉱独特の表し方です。水面下ほぼ600m、地表下800mほどのかなり深いところの石炭です。黒いダイヤと言われるように、黒光りのする美しいものです。現在日本には残念ながら炭鉱は存在しません。消滅した産業です。石炭、炭鉱を知らない人たちが増えていることを考えると貴重な宝物と言えるかもしれません。

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